2012年5月26日土曜日

保護されたペンギンは幸せなのか?

東京の海水族園から逃げ出したままだったフンボルトペンギンが、
24日夕方、無事に保護されました。職員の方が素手で保護したということです。
今年の3月から2か月半以上近くの川などで暮らしていたそうです。

フンボルトペンギン(ウィキペディア


このニュースを聞いた方の「捕まって幸せなのでしょうか?」という声を
耳にしては私は、「どうなんだろう(幸せかどうか)」と考えました。


そして、すぐにコロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授の本を思い出した。
教授の著書「選択の科学」で下記のような事例や実験を紹介。

・野生のアフリカゾウの平均寿命は56歳だが、
 動物園で産まれたゾウは17歳である。
・ラットや犬での実験
・会社の社長と部下の平均寿命

これらの事例や実験からわかることは、
自分の力で”なんとかできる”という気持ちをもつことが
大きな意味をもつと紹介してくれていた。
(実際に、生き延びるかどうかはわからない。)

そして、ペンギンの話に戻る・・・
・あのまま自分の能力を活かして生きていく。
・年をとってきたときには、獣医師が面倒を見てくれるから捕まってよかった。
・健康状態が良好ということは体調を悪くするようなストレスはなかった、
つまり、生物としては自然なことだった。
いろいろ考えられる。


私の考えは、ささいなことでもいいから
環境や状況を自分の力でかえていけるという実感をもつほうが
生物としては幸せになれるような気がするので捕まらずに
あのまま自然の中で生きていけばいいと思う。


しかし、一方で
生きているだけでもめっけものという考え方もあるので
動物園に戻れてよかったというのにも少し共感できる。
他にも、種の継続という視点からは他の仲間がいるほうがいいような気がする。


もう、こうなるとメリット、デメリットで思考を整理しようとしても答えは出ない。

この問題も、難しい・・・。

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