最初はなにも期待していなかっただけに静かに胸の奥から感動ができた。
(なかなかこのような本には出合えない。)

この本はしっかりと静かに一人で読むべきだ。
健康の素晴らしさ、家族の大切さ、今を生きる大切さがわかる。
「バック・トゥ・ザ・フューチャ」など数々の成功をし若くして大成した著者は
アメリカで大成したものは、世の中がなんでも思い通りになるような
錯覚に陥ることを数々のエピソードを交えて紹介してくれている。
しかし、難病にかかっていることを知る。
現実逃避、恐怖に基づいた計画表の追及などもがき苦しんだ後、
客観的に自分を見つめ始める。
自分を客観的に見つめるうちに
彼の心の中の壁が壊れ、希望があらわれる。
このくだりは難しいが、般若心経の「心無罣礙 無罣礙故」にも
通じるように思う。
自分勝手な解釈が必要なのではない、
ありのままを受け入れることが必要なのだ。
そして、昨日失ったものや、明日来るかもしれない試練のためだけに
今の僕は存在しているのではない。
未来に向けて、日々どんな選択をするかが問題であることに気づき、
目の前にあることに最善をつくすしていく。
「神様、自分では変えられないことを受け入れる平静さと、
自分に変えられることは変える勇気と、
そしてその違いがわかるだけの知恵を与えてください。」
ついに、等身大の自分を手に入れていく・・・。
彼の気づきは言葉にすれば簡単なことかもしれない。
でも、彼の言葉をきちんと聞き、体験を追体験することで
得難い哲学が手に入れることができると思う。
真実はいつも簡単なのかもしれない。
そうなんだと心から理解するには相当な経験と時間が
必要なこともこの本からは理解できるような気がする。
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